”自分で考える力”を身につけたい人はこれを読むべし!大人が読んでも難しい「14歳からの哲学」

普段からどれだけ自分自身で考えることを放棄していたのかを自覚させてくれる良書です。

人には14歳以後、一度は考えておかなければならないことがある!今の学校教育に欠けている、14、5歳からの「考える」ための教科書。
「言葉」「自分とは何か」「死」「心」「体」「他人」「家族」「社会」「規則」「理想と現実」「友情と愛情」「恋愛と性」「仕事と生活」
「メディアと書物」「人生」など30のテーマを取り上げる。
読書感想文の定番,中高大学入試にも頻出の必読書。年代を超えて読み継がれる著者の代表作。

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当たり前を疑ってみることからはじまる

はっきり言ってこの本、14歳からでも十分読める内容になっていますが、20代の方でもかなり考えさせられる内容になっています。

この本の中では、”当たり前”についてひたすら疑問を投げかけられます。

ただ、その当たり前の質問に対して自分なりの答えを出そうとするんですが、第三者が納得するようなしっかりとした明確な答えが出てこないんですよね。。当たり前のことを質問されているにもかかわらずです。

例えば、本書の中に書いてあった質問を抜粋してみましょう。

君は、自分は自分であると思っている。自分が自分であることは、当たり前だと思っている。では、その自分って、何だろう。

皆さん答えられますか?”自分”って一体何なのでしょう。

ある人はこう答えるかもしれません。「○○××という名前の大学生です」と言う風にです。「○○××という名前の大学生です”」を自分だと言っているのは分かるのですが、”それを自分だと言っている自分”はいったい何なのでしょうか。

その自分というのはかもしれませんし、はたまた、緊張すればドキドキし悲しくなれば苦しくなるかもしれません。

この本では、そういった当たり前のことに対して、著者の池田晶子さんとの対話を続けていきます。対話をしていく中で自然と考えさせられる内容になっているんですね。

そして、自分について考えた後、それを踏まえて”死”について考え、”心”について考え、”社会”について考え、”理想と現実”について考え、最終的には”人生”について考えていきます。

自分が認識しなければ”ない”のと同じ

ちなみに私が一番印象に残っているのはこの文章。

君は驚くと思うけど、この意味で、「世界」つまりすべてのことは、この大きい自分の存在に依っている。自分が存在しなければ、世界は存在しないんだ。自分が存在するということが、世界が存在するということなんだ。世界が存在するから自分が存在するんじゃない。世界は、それを見て、それを考えている自分において存在しているんだ。つまり、自分が、世界なんだ。

ここでいう「大きい自分」とはなんなのでしょうか。

自分が絶対的であるというのは、考えているのは自分だし、見ているのも自分である。自分でないものが考えたり見たりしているということはありえない、そういう意味で絶対的だということだ。この自分を「大きい自分」としよう。

ここで言いたいのは、”自分”が認識していなければ”ない”のと一緒だということです。シュレディンガーのネコと同じですね。観測するまではどういう状態かわからないのです。つまり、自分が世界を認識して初めて世界は存在するということです。

確かに、自分が認識していなければ、それがあるのかないのかはわかりません。認識できなければ、絶対的である自分から見て無いのと同じなのです。そういった意味で”自分が存在しなければ世界は存在しない”ということなんですね。

少し話が逸れますが、RADWIMPSの「救世主」という曲の歌詞はまさにこの考え方をしていて、歌詞を読むとすぐにわかると思います。気になった方はぜひ歌詞を検索してみてください。

「悩む」と「考える」は全く別物

ここまで読んで、私が何を言っているのかわからない人もいるかもしれませんが、分からないのなら自分の頭で考えてみましょう。考える力を身につけたいなら、まずは考えることから始めてみましょう。

ただ、「悩む」と「考える」は全く別物です。「悩む」は問題が解決の方向に向かっておらずただそこでじだんだを踏んでいる状態ですが、「考える」とは物事を整理し論理的に思考し自分なりの解決法や考え方、そして理論を作り上げることです。

私はこの本のおかげで、自分が今までどれだけ考えることを放棄してきていたのか、考える力が自分にどれほど身についていないか、そして考える力がどんなに重要なのかを思い知りました。

とにかく、”自分とは一体何なのか”という当たり前のことについて考えるだけで、こんなにも深い思考ができるとは思いもしませんでしたよ。

200ページ強くらいのページ数ですが、はっきり言って一字一句かみしめて考えながら読んでいきたい本です。すらすらと読めてしまうかもしれませんが、よくよく読んでみるとそんなにすらすらと読める内容ではないことに気づきます。実際のところ、内容が濃すぎるんですよ。

あとがきでは著者の池田晶子さんはこのようにおっしゃっています。

対象はいちおう14歳の人、語り口もそのように工夫しましたが、内容的なレベルは少しも落としていません。落とせるはずがありません。なぜなら、共に考えようとしているのは、万人もしくは人類に共通の「存在の謎」だからです。

23歳の誕生日を迎える前に読んだ本ですが、22歳の私でも非常に考えさせられる内容でした。著者は14歳以上なら誰にでもわかるようにと、かなり噛み砕いて書いてくれています。ですが、それでも何度も読み返したくなる文章がたくさんあります。

”考えること”つまり”哲学”をしてこなかった人にとって、素手で考えることを始めるにあたっては非常に良い本だと思います。

その名の通り、”考えるための教科書”ですね。少なくとも私にとってはそうなりました。

ちなみに、以前書いた記事には、この本で学んだ考え方が非常に色濃く含まれていますので、この本を読んだ後に以前書いた記事を読むと共感していただける部分がたくさんあるんじゃないかなと思います。

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