なかなか上達しないのは”上達の法則”を知らないからです。

最近、新しい技能を身につけようと日々勉強・練習・実践を繰り返しているけど、なかなかうまくいかない人にオススメの本をご紹介。

いきなり私のことから話し始めますが、大学生の頃、趣味でギターやベースを弾いていました。ですが、いまいち上達しなかったので楽しくなくなって途中でやめてしまったんですよね。

それから、少し前にはプログラミングや情報処理に興味を持っていました。ですが、いくぶん頭が悪く覚えが悪かったので、これも心半ばで諦めてしまったんです。

しかし、楽器の腕前や勉強の覚えが悪かったのは、単に上達の法則を知らなかっただけなんじゃないかと思うんです。同じようなことで悩んでいる人がいたら、それは単に上達の法則を知らないだけなんじゃないかと思うんです。

現に、私の文章力は旧ブログを開設し文章を書き始めた頃に比べてかなり身についてきています。文章力があるかないかと言われると微妙なところがありますが、それでも以前の自分と比較してかなり文章力が鍛えられているんですよね。

今思えば”上達の法則”にある程度則っていたんじゃないかと思うんですよ。私と同じように、スポーツが上達しない、成績が上がらないなどで悩んでいる人は、まず”上達の法則”を知るところから始めると良いと思いますよ。

上達は練習の量や時間に比例して得られるわけではない。十年間英語を勉強しても、まだ不自由を感じる人もいれば、二年か三年間で高度な英語力を身につけてしまう人がいる。

<中略>

精神力、集中力の差もあるかもしれないが、練習方法、取り組み方が理にかなっているかどうかの差が大きい。その「理」を本書では「上達の法則」と言っているのである。 

うまくなる人とうまくならない人の差って一体何なのでしょう。もちろん「才能」という面もありますが、才能を持っている人なんてほんの一握りだけです。ですが、才能がない人たちの中にはうまい人もたくさんいますよね。

おそらく、その人たちは「上達の法則」を知っている人たちです。練習方法や取り組み方が上達の法則にのっとっているんですよね。

ところで、英語を長く勉強していても、いつまでたっても喋られるようにならないのって日本人の特徴の一つだと思いませんか?わたしたちは中学生の時から習っているにもかかわらず、ほとんどの人は英語が喋れるようになっていませんよね。今では、小学生から英語の勉強が始まっているくらいです。

ですが、おそらく、時期を早めて勉強の絶対量を増やしたとしても英語を話せる人はさほど増えないんじゃないかと思うんですよね。

その根拠たるゆえんは、”上達の法則”について科学されたこの本を読んだからです。

この本によると、どうやら、効率のよい上達には、「アイコニックメモリ(感覚記憶)」「ワーキングメモリ(作業記憶)」「長期記憶」「スキーマ」「コード化」がキーワードとなってくるみたいです。

私たちが物をみたり聞いたりすると、それはまず「アイコニックメモリ(感覚記憶)」に入る。アイコニックメモリは、見たまま、聞こえたままの「生の記憶」をほんの数百ミリ秒だけ貯蔵することのできる記憶である。ただし、アイコニックメモリは、持続時間が短いうえに、あとから次々に新しい事象が入ってくるので、記憶内容がすぐに揮発してしまう。

すぐに揮発しないためには、それが、ワーキングメモリ(作業記憶)に移行することが必要となる。私たちが友人に電話をしようとして、手帳を見て、電話番号を押している時、電話番号はワーキングメモリに入っているのである。

数秒以内なら、覚えていることができるが、電話で話し始めると、忘れてしまう。それは、電話で話した内容がワーキングメモリを占領するようになるので、そこに入っていた電話番号の記憶が揮発するのである。 

 入ってきた情報は、最初はアイコニックメモリとして記憶され、その後必要に応じてワーキングメモリに入れておくわけですね。

例えば、appleという英単語を覚えるとき、その文字を見たときにアイコニックメモリ(感覚記憶)に入って、忘れないように書いたり読んだりすることでワーキングメモリ(作業記憶)に入るわけです。

安定的に長期にわたって貯蔵される記憶は、長期記憶と呼ばれる。わたし達の日常感覚で言う「記憶」に該当する。自分の名前、自分の誕生日なども、また、覚えて忘れない九九なども長期記憶である。

現在までの最新の学説では長期記憶は必ずワーキングメモリを通して形成されると考えられている。通常は、ワーキングメモリでリハーサルを繰り返されたものが長期記憶に移行すると考えられている。 

そして、ワーキングメモリに入った情報を頭の中で何度も繰り返すことで長期記憶となります。長期記憶になると必要な時に必要な情報を取り出せるようになるので、それが技能の上達につながるわけですね。まさに「上達が科学されている」といった感じですね。

これをテニスのサーブに例えると、最初はトスのボールの持ち方や上げ方、そしてラケットの振りかぶり方やそこからボールに当てるタイミングやラケットの角度、振りぬきの仕方など、最初は意識しなければならないところがたくさんあって上手くいきませんが、ひとつひとつ長期記憶に覚えさせていくことによって、無意識レベルでうまくサーブが打てるようになるということですね。

上達を効率よく行うためには、いかに長期記憶にその情報を持っていくかがカギになっていそうです。

そこで「スキーマ」と「コード化」が重要になって来ます。これについては説明すると本当に長くなってしまうので、本書を図書館で借りたり中古品を買ったりして読んでみてください。

少し話が変わりますが、効率よく上達を行ったとしても、必ず調子の悪い時期ってきますよね。

「努力しているのに上達しない」「何だか下手になってる気がする」「なかなか技能が身に付かない」

そんなことはよくある話です。これを俗にスランプといいます。本書ではこのスランプについても言及されています。

スランプには主に4つの原因があるみたいです。

(1)心理的・生理的飽和
(2)プラトー
(3)スキーマと技能のギャップ
(4)評価スキーマと技能のギャップ 

わたしが特に気になったのは「プラトー」です。読んでいてすごく納得した部分なんですよね。

すでに述べたように、技能の上昇は不連続な曲線をとる。俗に「ノコギリ型」と言われるが、停滞期と上昇気が交互におおずれる形をとるのである。その停滞期のことを学習心理学では「プラトー」と呼んでいる。

どうやらプラトーは成長の停滞期でその時にスランプだと感じるみたいです。実際には下手になっているわけではないんですが、心理的、精神的に下手に感じるんだそう。下の画像は本書の図をパワーポイントで作り直したものですが、イメージではこんな感じです。

プラトー

もしかすると、以前の私はプラトーの上を走っている最中だったにもかかわらず、うまくならない自分に嫌気がさしてやめてしまったんでしょうね。いまでは楽しんで文章を書いているので、プラトーもあまり気になりません。それが上達につながったんだと思います。

本書には、他にもたくさん上達に関するヒントがたくさんちりばめられています。

ただやみくもに努力するのではなく、”必要な努力を必要なだけする努力”が大事なんだと感じる一冊でした。同じ上達量なら、かける時間は短いほうが絶対楽だし楽しいですからね!

何か新しくスキルを身につけたい方は、努力を科学したこの一冊を読んでみてはいかがでしょうか。絶対参考になるはずです。

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コメント

  1. 匿名 より:

    良い本を選びますね。私は今までブロガーの書く書評なんて全然共感できなかったしわりと馬鹿にしてきましたが、あなたの書評は記事タイトルからして興味を引かれるものばかりです。

  2. やま より:

    スプラトゥーンの考察やニコ生いつも楽しみにしてます!
    上達の法則、興味があって私も読んでみました。
    すごく納得することが多くて、もっと若いうちに読んでおきたかった一冊でした。
    よわはださんの記事、とてもわかりやすく整理されていると思います。
    今スプラトゥーンでプラトー真っ只中ですが、あのおまじないの言葉を信じてウデマエ上げて行きたいと思いますww
    書評もけっこう楽しみにしているので、たまによろしくお願いします(^^♪

  3. 名無しさん より:

    「プラトー」が「スプラトゥーン」を業界用語風に略した単語に見えてしまって
    記事の内容が全く長期記憶に入らないのであった

  4. へっぽこSランク ダイナモ使い より:

    なるほど 確かに。
    まぁでも学校の英語教育に関しては今の教育方針は知らないけど
    少し前の教え方はそもそもが言葉の仕組みを無視してるし
    母国語のように感覚的に喋られるようにできてないから
    それを一生懸命やっても やっても覚えられないという方達に罪はないよ(^p^)
    本来 言葉というものは「現実にある映像を言語に変換したもの」だからね
    「りんご」で言うなら
    「現実にある赤くて丸いアレ(映像)」←→「 りんご と誰かが命名した(言葉)」
    というように映像と言葉が「直接」繋がってたら 即座に言葉して喋ることができるけど
    旧式の日本の英語教育のように「映像」←→「言葉」←→「言葉」みたいに
    言葉と言葉を繋げてしまうと反射的に喋ることは難しいし
    そもそもが映像的な記憶が働きづらい「言葉」←→「言葉」だと そもそもが記憶し辛いし つまり何が良いたいかと言うと「語学は音楽のカテゴリ」に入れるべきではないかとという(^p^)ダッテダッテ~ 喋るという行為自体 喉の声帯振動(筋肉運動)より発せられる音だし それと頭の中にイメージとを結びつけるというのなら音楽じゃん?(^p^)長文失礼

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